評論

独白

いま芸能界で起こっている騒動を幕末にたとえる

世俗的な話題なのだが、いわゆる芸人として知られるプラスマイナス岩橋氏が、所属していた吉本興業を含めた芸能界を相手に大立ち回りをしている。 ここ最近、こういった話題には事欠かなくなっていて、芸能事務所が攻撃される時代になった。 ジャニーズ問題...
評論

「光る君へ」序盤の評価

前回の「どうする家康」は箸にも棒にもかからぬ駄作だとおもったのだが、今回の「光る君へ」はどうかというと、非常におもしろい。 2月に入った序盤では、若き紫式部と、将来の権力者となる藤原道長との恋の行方が気になるところ。 まず幼少時、天皇の側近...
評論

映画『生きる』と森鴎外、ゴンドラの唄の関係性について考える

先日、黒澤明の映画『生きる』について書いた。 『生きる』は非常に日本的な作品だが、ファウスト伝説が下地だったことで、世界的普遍性を帯びた作品になった、という内容である。 映画『生きる』とファウスト伝説について考える さらに掘り下げて考えてい...
評論

京アニ放火事件における死刑判決と松本人志問題を、森鴎外の『かのように』で考える

森鴎外が『かのように』を発表したのは明治45年(1912年)である。 この作品は、いわば当時の処世術とでもいうべき作品で、日露戦争から7年、太平洋戦争を30年後に控えた微妙な時期において、かなりきわどいことを書いていた。 今回はこの作品につ...
評論

映画『生きる』とファウスト伝説について考える

黒澤明の代表作として知られる『生きる』は、ドイツの古典として知られるファウスト伝説が下地になっていることで、世界的に普遍性を帯びたのではないかという話をしたい。 といっても、どうもじぶんでも取っ掛かりがつかめないので、とりあえずあらすじを書...
評論

二階堂奥歯さんと、「あの時代」という化け物

二階堂奥歯さんは2003年、26歳を目前に投身自殺で亡くなったという。 彼女の死後に出版された『八本足の蝶』は、彼女が生前に書いていたネット上の日記をまとめたものである。 ぼくは同世代で、その当時からインターネットをやっていたし、ネットで日...